たっぷりして角丸のガラスらしい形のキューブに、葛飾北斎の著名な作品「富嶽三十六景」を施したペーパーウェイトです。小ぶりなサイズの文鎮にきゅっと収まった名景たちからは、スナップ写真や絵ハガキのようなしみじみとした愛らしさも感じられます。小さな中にも大きな世界の広がりを感じさせるのは北斎の絵の巧みさでしょう。
「甲州石班澤」で描かれた富士山は東京から見た富士の反対側から見た姿。シンプルな線で描かれており、画面の中心には荒波に網を投げる漁師とその子供。威風堂々とした姿というよりは、人々の暮らしの近くにある富士が描かれているようです。